- 2022.02.17
- 一般公開
忘れたくない慎太郎氏の情念
『週刊新潮』 2022年2月17日号日本ルネッサンス 第987回石原慎太郎氏は快男児だった。真面目に話す段になると礼儀正しく含羞の人だった。それを口の悪さで打ち隠していた。2007年10月12日の午後、私は田久保忠衛さんと一緒に都庁の知事室に慎太郎氏を訪ねた。「日本立て直し」の志でシンクタンク「国家基本問題研究所」を創設するに当たり、理事就任を要請したのだ。石原氏と田久保氏は各々、昭和7年9月と8年2月生まれ、同期である。思想信条も重なる部分が多く、互いに敬意を抱いていたと思う。国基研設立の趣旨を説くと、氏は一言、「承知しました」と引き受けた。余計な質問は一切ない。そのうえで「この種の組織には資金がいる。いつでも相談に乗ります」と言うのだ。国基研創設では多くの方々が協力して下さったが、資金のことまで気にかけてくれたのが慎太郎氏だった。...