- 2020.07.09
- 一般公開
大平さんは「薬害エイズ」で闘い抜いた
『週刊新潮』 2020年7月9日号日本ルネッサンス 第908回長年の友、大平勝美さんが亡くなった。亡くなる2日前、氏を自宅に見舞ったとき、苦しそうではあったが明確な意志表示をして下さり、私は安堵した。大平さんが痛みを訴えた胸のあたりを優しくさすっていた女医さんがベッドサイドで語った。「国立国際医療研究センターに入院していらしたとき、大平さんは痛み止めの薬は要らないと、拒否し続けました。薬で頭がボーッとすると、言い残しておかなければならないことがまだ沢山あるのに、言えなくなるからって……」大平さんはエイズウイルス(HIV)に汚染された非加熱濃縮血液製剤(以下、非加熱製剤)を血友病治療薬として投与されて薬害エイズに感染した。...